ルート治療とは
白川勇作先生が考案された、はり施術の流派の一つで、様々な症状や疾病の原因は身体に蓄積したコリであるという考えに基づき、コリに対して集中的に鍼を打ち改善に導く施術法です。
ここで言う「コリ」とは、身体にとって悪影響があるものの総称と考えてください。コリがあると体のエネルギーがうまく循環せず、様々な不調を引き起こすと考えられています。(不通則痛)
通常の鍼灸で使う鍼より太い特注の鍼(15番~27番程度。0.40mm~0.60mm)を用い、本数も100~200本ほど使用することが多く、刺激的な治療法となります。また沢山の鍼を打った状態はまるでハリネズミのようで、見た目のインパクトも大きいです。鍼を打つ際は無痛ではない為、患者さんも心構えが必要となります。
身体を変化させる作用が大きい為、好転反応と言われる副次的症状には注意が必要です。2時痛と言われる現象など、治療前には、起こりうるリスクについて患者様の理解を得られるよう事前説明(インフォームドコンセント)を徹底しています。
また、よく勘違いされるのですが「数打ちゃ当たる」作戦ではありません。患者さんを治すために、必要な部分に必要な本数を打っているとこのように沢山の鍼が必要であった。それだけです。
ルート治療の応用として
- 小顔、むくみ、しわ、たるみ、シミ、美白、フェイスライン、ほうれい線など様々な美容のお悩みに対応する「ルート鬼美容鍼」
- AGAや円形脱毛症などに効果的な、薬を使わず自然な発毛を促す「ルート育毛鍼」
- 手技によりエネルギーの促通を促す「ルート指圧」など
その応用方法は拡大を続けています。
歴史としては2010年ごろに創設されたと言われており、鍼灸の流派としては比較的新しいものとなります。
創始者の白川勇作先生は「患者さんを治したい」という情熱が非常に強く、どうしたら患者さんが良くなるかを追求し、時に死ぬ思いで鍼や内気功など様々な分野の師を尋ね、その施術法を実践し検証し続けました。「とにかく結果にこだわる」そのあくなき探求の姿勢は鬼気迫るものがあります。

そうして産み出され体系化されたルート治療を、他の鍼灸師にもぜひ使っていただきたいと考え、セミナーを開催されるようになりました。私、嵯峨野祐輔もそんな白川先生のセミナーを受講し感銘を受け、ルート治療を専門とさせていただいております。
師・白川勇作先生と私
2025年現在、正規セミナーを受けた鍼灸師は全国に500名弱、2024年からは鍼を使わないルート治療「空ルート」が誕生し、鍼灸の資格がない方でもルート治療を取り扱えるようになり、空ルート師は全国に1,500名弱 誕生しています。
白川先生のサプライズ誕生パーティーに集まったルート治療家
ルート治療は今もなお進化を止めず、新しい概念でアップデートされ続けています。光の速さで進化を続ける師・白川勇作先生の背中を追い、私自身もアップデートを止めず、常に新たなステージを目指し、努力を怠らずに日々歩みを進めております。